人とヒグマの関わりを考える「ヒグマの会」

1979年からと歴史のある、人とひぐまとの共生について考える団体が「ヒグマの会」である。

組織の趣意にある通り、ヒグマを北海道のシンボル動物として、北大関係者や猟友会、酪農大学関係者らが要職を勤める組織である。

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2009年の30周年まで、「ヒグマフォーラム」と題した活動を行ってきたことがアーカイブされている。当初は熊牧場のある登別温泉で開催していたというところにも、ヒグマへのこだわりを読み取ることができる。

2019年には、40周年として札幌エルプラザで記念イベント「HIGMAX 2109~クマづくしの1日~」を開催している。

参考までにイベントのPDFをリンクする。

http://higuma1979.sakura.ne.jp/higuma_panf.pdf

この大地は誰のものなのか。

自然との付き合い方、人と自然動物の関わりはこの地球で暮らす生物として避けては通れない、主体的に考えるべきもっとも根本的なテーマである。

人間が地球を作り大地を支配しているわけではなく、あくまで地球上の生物として、大地に依存し相互に作用しながら生き、生かされているという前提に今一度立ち返ってみるとき、野生動物の視点から世界を考えるという視点がもたらす視座の価値は少なくないことがわかる。

より良い関係という問いには答えはない。それを真摯に受け止め、自然を歩きながら考える一人一人の意識こそが、大きな問いを前進させる原動力となるように思える。

悪戯に、快楽を優先した野生動物のハンティング行為はあってはならない蛮行であるが、文化として人と自然の関わりの一部として考えるとき、バランスを維持し、環境を改善する手段としてコントロールしうるのであれば、持続可能な世界への道筋として価値を持つことになるだろう。人の手によって自然によって作られている今、そうしなければならない時代である、と言えるのかもしれない。