狩猟界の大きなトピックスとしては、表題の件、「狩猟の鉛弾が全国で使用規制」だろう。
まずは報道を引用しよう。
「狩猟の鉛弾 全国で使用規制へ 2025年度から」
小泉環境大臣は10日の閣議後の会見で、2030年度に鳥類の鉛中毒をゼロにするとし、狩猟で使う鉛弾の使用を2025年度から段階的に規制することを明らかにしました
https://news.yahoo.co.jp/articles/2450d64284b0b1dbaf5c4c00e297948e92cd1322

鉛弾使用規制ようやく… 道の独自規制から20年
狩猟で使う鉛の銃弾が原因で多くの鳥が中毒死していることをご存知でしょうか。道が独自の規制を始めて20年。政府がようやく動きました
https://news.yahoo.co.jp/articles/28de2fbd9d887adf9b5f98487089a4d5b0232ebf

平成十三年(2001年)の環境省の記事。

エゾシカ猟における鉛散弾の使用禁止について
本日、2月21日午前、北海道庁におきましては、エゾシカ猟における鉛中毒防止の徹底を図るため、平成13年度の猟期からエゾシカ猟における鉛弾の使用を全面的に禁止することを決定しました。
本事案につきましては、平成9年頃から北海道東部地域において、オオワシやオジロワシがエゾシカ猟に使用した鉛ライフル弾をエゾシカの死骸等と一緒に飲み込み、鉛中毒を引き起こして死亡する事例が指摘されてきました。
このため、環境省(当時は環境庁)と北海道庁との間で調整を進めてきたところ、平成12年度の猟期からはライフル銃に使用される鉛ライフル弾の使用が禁止されましたが、今回、散弾銃に使用される鉛スラッグ弾等についても、代替弾の供給確保等の見通しができたことから、エゾシカ猟における鉛弾の使用を全面的に禁止することを決定しました。
https://www.env.go.jp/press/2464.html

決定については喜ばしいことは間違いないが、明白だったことが禁止になるまでに二十年もの歳月が必要である理由は理解できない。
事実上、2030年度までに狩猟での鉛弾の使用を、ライフル銃、散弾銃ともに全国で禁止する方針です。 鳥類の鉛中毒を防ぐために鉛弾の撤廃を進めるのは、世界的にも例がないということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2450d64284b0b1dbaf5c4c00e297948e92cd1322
Wikiを見ると、1990年代からいくつかの国で散弾銃の鉛弾が禁止になっている。

自然は誰のものでもなく、みんなものである。
狩猟者のエゴによって、自然界に悪影響を及ぼすことは、そもそもその恩恵を受けている者として看過できない問題である。経済的な価値や利便性を優先して物事を推し進める時代はとっくの前に終わっている。狩猟者だけでなく、現代社会に暮らす我々は環境に守られ、環境に育まれていることを今一度認識すべきである。
自分が死んでも世界は終わらない。自分が世界を終わらせることをすべきではない。価値とは刹那の快楽に従うべきものではなく、より真っ直ぐに自然を見つめ、より視野を広く深く豊かな自然と対峙してきた時見えてくる価値を今一度噛み締めてほしい。